PC管理台帳とは?作成手順・管理項目・運用のポイントをわかりやすく解説

PCの所在がわからない、退職者の端末が回収されていない、棚卸しが属人化しているといった課題を抱える企業は少なくありません。そこで役立つのがPC管理台帳の整備です。
この記事では、PC管理台帳とは何か、記載すべき項目、運用のポイント、作成方法までをわかりやすく解説します。情報システム部門やIT資産管理を担当する方は、ぜひ参考にしてください。
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PC管理台帳とは?
PC管理台帳とは、企業が所有・利用しているパソコンなどのIT機器を一元的に管理するための台帳です。社内のIT資産を正確に把握・管理することを目的とし、運用・保守・処分の際にも役立ちます。
近年、業務で利用するIT資産が多様化・複雑化するなかで、PC管理台帳はセキュリティ対策や資産の適正管理においてますます重要性を増しています。総務省が公表している「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」では、「情報資産の管理に当たっては、重要な情報資産について台帳を作成することが望ましい」とされています(参照:地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン p.111|総務省)。
もし、台帳記録があいまいだったり、管理が属人化したりすると、機器の所在不明・情報漏えい・余剰資産の発生といったリスクが高まります。
PC管理台帳は、企業のIT資産を正確に把握し、セキュリティや資産運用の観点からも欠かせない基本的な管理手段です。情報漏えい防止や棚卸しの効率化において、その価値は大きくなっています。
PC管理台帳の項目
PC管理台帳に記載すべき項目は、機器の識別・管理・運用に必要な情報を網羅する必要があります。ただし、その具体的な項目は組織ごとのセキュリティ方針や業務要件に応じて定義されるものであり、統一された公的基準は存在しません。
具体的な記載項目は各組織が独自に定める必要がありますが、一般的には以下のような情報が参考とされています。
資産番号 | 機器を一意に識別するための番号 |
---|---|
機器名/型番/製造番号(シリアルNo.) | メーカー名、型番、シリアル情報など |
利用者情報 | 氏名、所属部署 |
設置場所 | 建物・フロア・部屋番号など |
OS情報 | バージョンや種類 |
ソフトウェア情報 | 導入済みの主要アプリケーションやライセンス管理状況 |
状態 | 現役稼働中、保管中、故障中、持ち出し中など |
※これらは一般的な管理項目であり、法令や公的基準による定義は現時点では存在しません。各組織の管理方針や業務プロセスに応じて、必要な項目を取捨選択・カスタマイズすることが推奨されます。
PC管理台帳の項目定義は、組織の管理目的を軸に設計する必要があります。公的な統一項目は存在しないため、セキュリティ方針や監査要件を踏まえて柔軟に構成することが求められます。
PC管理が重要な理由|作成しないことで生じる4つのリスク
台帳を作成しないまま運用を続けると、IT資産の把握漏れや情報漏えいリスク、余計なコストの発生など、見えにくい問題が積み重なっていきます。
この章では、PC管理台帳を作成・運用することの重要性を、企業にとっての具体的な4つのメリット・リスク回避の観点から解説します。
1. 資産の正確な把握ができる
PC管理台帳でIT資産を管理することで、自社が保有しているIT資産を正確に把握でき、無駄な重複購入や所在不明のトラブルを防げます。
IT資産は、部署間をまたいで使用されることも多いため、管理があいまいだと資産の重複・紛失・管理漏れが起こりやすくなります。
例えば、社員の退職時に使用していたPCの回収漏れが発生すると、情報漏えいリスクだけでなく、無駄なライセンス費用の支払い発生や機器の損失につながります。台帳が整備されていれば、対象者の機器とソフトの状態を事前にチェックでき、こうしたトラブルを防げます。
2. セキュリティ管理とコンプライアンス対応
PC管理台帳の整備は、情報セキュリティ対策やコンプライアンスへの対応に不可欠です。
IT資産の所在や使用状況を正確に把握できなければ、ウイルス感染端末や紛失端末への対応が遅れ、情報漏えいやインシデントの温床となります。個人情報を扱う企業では、資産管理の不備が重大な法的リスクにつながりかねません。
PC管理台帳を適切に管理することで、セキュリティパッチ未適用端末や不正なアプリケーションの利用を可視化でき、サイバー攻撃のリスクを減らせます。
3. リプレイス時期を適切に判断できる
PC管理台帳を通じて、各端末の使用年数や稼働状況を把握することで、リプレイスのタイミングを計画的に判断できます。
IT機器には法定耐用年数があり、PCの場合は4年とされています(参照:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁)。しかしこれは、あくまで会計上の減価償却期間を定めたものであり、故障のタイミングやリプレイス時期を直接的に示すものではありません。
ただし、多くの企業ではこの期間を目安に、故障リスクや性能劣化を考慮してリプレイスを検討するケースが一般的です。法定耐用年数の4年を過ぎたPCについて、台帳を通じて利用期間や利用頻度を可視化しておけば、業務上の支障が出る前に、余裕を持ってリプレイスの計画を立てられます。

4.情報システム管理者&IT資産管理担当者の業務を効率化
PC管理台帳を整備することで、情シスや管理者の業務負荷を削減できます。
問い合わせ対応、棚卸、異動・退職時の機器管理など、管理者の業務は多岐にわたります。台帳が整備されていれば、管理者以外も対応に必要な情報を即座に確認でき、業務の効率を向上させつつ、属人化を防げます。
PC管理台帳の作成方法

PC管理台帳の整備に取り組む際、まず悩むのが「どのような方法で台帳を作成・管理すべきか」という点です。多くの企業ではExcelなどの表計算ソフトを使って手軽に始める方法と、専用のIT資産管理ツールを導入して自動化・効率化を図る方法のいずれかを選択しています。
この章では、それぞれの特徴とメリットについて解説します。
Excelで作成する
PC管理台帳は、Excelなどの表計算ソフトを用いて自社で作成・運用する方法が一般的です。
Excelは多くの企業で日常的に使用されており、追加のソフトウェアを導入せずにPC管理を開始できるという利点があります。
また、行・列による情報の整理がしやすく、記録形式やレイアウトを自社の運用に合わせて自由にカスタマイズできます。ただし、人的ミスや情報の属人化が起きやすいため、定期的な更新ルールの設定が重要です。
PC管理ツールを導入する
IT資産が多い、あるいは管理業務の属人化を防ぎたい企業では、専用のPC管理ツールの導入を検討もおすすめです。
手作業でのExcel管理は、台数が増えるほど更新ミスや漏れが生じやすくなります。一方、専用の管理ツールを用いれば、ネットワーク上の端末情報を自動で収集し、リアルタイムで利用状況を可視化できます。
また、ソフトウェアライセンスやセキュリティパッチの状況など、Excelでは管理しにくい情報も網羅的に把握可能です。
不要になったパソコンの処分にお困りなら!PC管理台帳運用のポイント
台帳の情報が古かったり、入力内容にバラつきがあったりすると、正確な資産管理はできません。
この章では、PC管理台帳を実務で有効に活用するために欠かせない、2つの重要な運用ポイントについて解説します。
管理項目の定義・入力ルールの明確化
まず、管理項目の粒度や入力ルールを明確に定義しておくことが重要です。誰が見ても同じ意味で理解できる状態をつくることが、属人化や入力ミスを防ぐことにつながるためです。
入力担当者が複数いる場合や、運用が長期間にわたる場合、項目の意味や入力方法があいまいだと、情報が統一されず、信頼性のない台帳になってしまいます。例えば「設置場所」にビル名だけを入れる人と、フロア・座席番号まで細かく入力する人がいると、検索や集計に支障をきたします。
PC管理台帳を機能させるには、項目の定義と入力ルールの徹底が前提です。運用の属人化やデータのばらつきを防ぐためにも、社内で共通ルールを整備しましょう。
定期的に棚卸しを実施する
IT資産は異動や転用、廃棄によって状況が頻繁に変わるため、記録情報がすぐに古くなります。記録が実態と一致しなければ、台帳があっても管理の実効性は確保できないため、定期的な棚卸しを行い、実態と記録を一致させる作業が欠かせません。
棚卸しの際は、台帳情報と実機を照合し、以下のような点を確認するのが一般的です。
- 記載されている設置場所と実際の位置は一致しているか
- 登録されていないPCが使用されていないか
- 廃棄済と記録されているPCが残っていないか
台帳の正確性を保つためには、定期的な棚卸しによる現物との整合性チェックが不可欠です。棚卸しを運用フローに組み込むことで、PC管理の信頼性が向上します。
PC管理台帳はIT資産管理の要
PC管理台帳は、企業が所有するIT資産を正確に把握し、業務の安全性と効率を高めるうえで欠かせないものです。
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