PC保守サービスのメリットは?必要性や具体的な業務内容をわかりやすく解説

企業の業務を支えるPCは、一度トラブルが起きると業務停止や情報漏えいなど深刻な影響を及ぼしかねません。そのため、故障や不具合に備えて「PC保守サービス」を導入する企業が増えています。

しかし、「メーカー保証との違いは?」「どんな作業をしてくれるの?」「どの業者を選べばいいの?」と疑問を持つ情シス担当者も多いのではないでしょうか。

この記事では、PC保守の基本からアウトソーシングのメリット、サービス選びのポイントや注意点までをわかりやすく解説します。

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目次

PCの保守とは

「PCの保守」とは、パソコンを安定して使い続けるために、日常の点検やトラブル時の対応を行う仕組みのことです。メーカーの保証が「壊れたら直す」ものだとすれば、保守は「壊れないように備え、壊れても業務を止めない」ための取り組みといえます。

ここでは、PC保守の必要性や具体的な作業内容、そして保証との違いについて解説し、企業にとってなぜ欠かせないのかを整理します。

PC保守の必要性

業務の要であるPCが止まると、メール送受信や基幹システム接続、在宅勤務のVPNなどが一斉に滞り、生産性と機会損失のダメージが拡大します。保守契約を結ぶことで、専門スタッフによる迅速な一次切り分け・復旧対応や定期メンテナンスの体制が整い、突発トラブルによるダウンタイムを最小化できます。

特に、情シスの少人数運用・多拠点展開・Windows/Mac混在環境では、外部の保守チームを活用することで、平時の予防保守+有事の復旧を両輪で回せるようになります。

PC保守の作業内容

保守は「壊れたら修理」にとどまりません。代表的な業務は次の通りです。

  • 故障パーツの修理・交換:

ファン、無線LANカード、USB/Type-Cポート、キーボード、マザーボードなどの故障特定と交換

  • 代替機(予備機)手配・業務復旧:

トラブル発生時、キッティング済みの予備機を即時発送し、故障機の回収・修理/再キッティングまで一貫対応(MTTR短縮)

  • リモート/オンサイト対応:

日常トラブルの遠隔解決や現地駆けつけ。ヘルプデスク窓口の一本化で利用部門の負担を軽減

このほか、定期点検、アップデート適用、簡易バックアップ支援、基本ソフトの再設定など、「止めない」ための運用支援も保守に含まれます。

保守と保証の違い

しばしば混同されるのが保守と保証です。

保証は、メーカーが自然故障時に無償修理・交換を行う権利のことです。対象は原則「製品本体」で、修理中の業務継続(代替機の確保・データ移行・各種再設定など)は範囲外になりやすいです。

一方で保守は、運用全体を見据え、故障対応+予防保守+日常トラブル支援までをカバーすることです。窓口はメーカーではなく保守ベンダーで、リモートや訪問を組み合わせて業務継続性(BCP)を支えます。

つまり、保証=直す権利で、保守=止めない仕組みのことです。情シスに求められるのは後者であり、ユーザー部門の「今日中に使いたい」というビジネス要件に応えるには、代替機運用や一次切り分け、復旧SLAまで含む保守設計が不可欠です。

PC保守をアウトソーシングする2つのメリット

PCの保守は、自社内の情シス担当者だけで対応しようとすると、突発的なトラブルや定期的なメンテナンスに多くの時間を取られ、肝心のコア業務に集中できなくなることがあります。

そこで有効なのが、外部の専門業者に保守業務を委託する「アウトソーシング」です。アウトソーシングによって、限られた人材を戦略的な業務に充てられるだけでなく、万が一の故障にも迅速に対応できる体制を整えることができます。

ここでは、PC保守を外部に任せることで得られる2つの大きなメリットを紹介します。

1.スタッフがコア業務に集中できる

保守運用は、障害対応・ログ調査・ベンダ連絡・見積/修理手配・代替機段取り・復旧後の再発防止まで、工程が非常に多い業務です。これらの業務を、外部の保守事業者に任せることで、社内の限られたIT人材をヘルプデスクや障害対応から解放し、基幹システムの改善やゼロトラスト導入、情シス内の自動化など「攻めのIT」に再配分できます。

中小〜中堅企業ではとくに、人材の確保・育成コストを抑えつつ専門家の知見を取り込める点がメリットです。

2.故障に対して迅速に対応できる

外部保守はリモート/オンサイト/センドバックを組み合わせ、一次切り分け→代替機の先出し→故障機回収・修理→再キッティングまでをパッケージ運用できます。結果として平均修復時間を短縮し、業務停止の機会損失を抑制します。

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PC保守サービスを選ぶ際の3つのポイント

数多くのベンダーが提供しているPC保守サービスですが、自社に最適なものを選ぶにはいくつかの重要な視点があります。対応範囲や専門性が十分でなければトラブル時に期待するサポートが受けられません。また、セキュリティ対策が不十分だと情報漏えいリスクにつながります。

ここでは、PC保守サービスを比較・検討する際に押さえておくべき3つのポイントを整理して解説します。

1.自社に合った対応範囲と専門性で選ぶ

まず確認すべきは、ベンダーがどこまで面倒を見てくれるか(ハード/OS/主要アプリ/周辺機器/ネットワーク一次切り分け/キッティング/代替機運用など)と、自社の環境に合う専門性です。業界特有のソフトや業務要件に通じた実績があれば、トラブル収束までのリードタイムを短縮できます。

2.セキュリティ対策がしっかりしたサービスを選ぶ

PC保守のセキュリティ対策で大切なのは、「端末やデータを安心して任せられる仕組みがあるかどうか」です。

例えば、壊れたPCを業者に渡すときには、封をした袋や鍵付きの場所で管理されているかを確認すると安心です。遠隔で作業してもらう場合は、きちんと本人確認ができる仕組み(多要素認証)や、作業内容が記録されて後から確認できる仕組みがあるかどうかがポイントになります。

要するに、「端末やデータの扱いがきちんと追跡でき、漏れや紛失のリスクを減らす仕組み」がある業者を選ぶことが、情シス担当者にとっての最低限のチェックポイントになります。

3.自社に必要なサービスの見極めとそのコストをみて選ぶ

PC保守サービスのコストを見るときは、「月額料金はいくらか」だけで判断するのは危険です。例えば、基本料金が安くても、夜間や休日の対応、部品交換、出張訪問、代替機の貸し出しなどに追加費用が発生するケースは少なくありません。

見積もりを取るときには、どこまでが基本料金に含まれていて、どこからが追加費用になるのかを必ず確認しておくことが大切です。

また、対応スピードや復旧時間(SLA)と料金のバランスもポイントです。料金が安くても復旧に時間がかかれば業務への影響が大きく、結果的に損失につながることもあります。つまり、コストは「単に安いか高いか」ではなく、「自社に必要なサービスを含めた総額」と「ダウンタイムをどれだけ減らせるか」で判断するのが賢い選び方です。

PC保守サービスを依頼する際の注意点

PC保守サービスを依頼するときに注意したいのは、契約内容の「抜け漏れ」と「想定外のコスト」です。

例えば、見積もりでは安く見えても、実際には部品代や出張費、夜間・休日対応などが別料金で請求される場合があります。そのため、料金に何が含まれているのか、追加費用が発生するのはどんなときかを事前に確認しておくことが重要です。

また、対応範囲も要チェックです。「ハードの故障対応だけ」なのか、「OSやソフトのトラブルにも対応してくれる」のか、「代替機の用意」や「データ消去」まで含まれるのかによって、使い勝手は大きく変わります。さらに、SLA(サービスレベル)として、どれくらいの時間で駆けつけてもらえるのか、復旧までにどのくらいかかるのかを契約前に具体的に確認すると安心です。

つまり、依頼前には「費用の内訳」「サービスの範囲」「対応スピード」をしっかり確認し、自社の要件に合うかどうかを見極めることが、トラブルや後悔を防ぐ最大のポイントになります。

PCの売却・処分は加賀マイクロソリューションへ

PC保守サービスは、業務を止めないための重要な仕組みであり、適切な範囲・セキュリティ・コストを見極めて導入することで、情シス担当者の負担を減らし、会社全体の生産性向上につながります。

しかし、PCのライフサイクルは「導入・運用・保守」で終わりではなく、最後には必ず売却や処分が必要になります。ここでデータ消去や廃棄コストを軽視すると、情報漏えいや余計な出費につながりかねません。

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データ消去から処分までワンストップで任せることで、情シス担当者はコア業務に集中でき、企業全体のIT運用をスマートに進められるでしょう。PCの売却・処分を検討される際は、ぜひ加賀マイクロソリューションにご相談ください。

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